男性更年期障害とは
男性更年期障害(LOH症候群)とは、加齢、ストレス、疲労などが原因で男性ホルモン(テストステロン)が低下することにより、抑うつ症、集中力低下、不眠などの精神・心理症状、筋力低下、疲労感、ほてり、発熱、頭痛などの身体症状、性欲低下、勃起障害などの性機能低下症状などを引き起こす疾患で、一般的に30歳代後半から50歳代の男性によくみられます。
男性ホルモンは男性機能だけでなく、脳に関与することで意欲の増進、筋肉の増強や骨量の維持など、様々な働きがあります。そのため、この男性ホルモンが何らかの原因により低下してしまうと、上記のような「精神・心理症状」「身体症状」「性機能低下症状」などが引き起こされてしまうと考えられています。そして男性更年期障害には、女性の更年期障害と比較して、「身体症状」よりも「精神・心理症状」が多くみられるという特徴があります。
こんな症状はありませんか?
- イライラする
- 夜、寝つけない
- 疲れがとれない
- 勃起しない、または勃起が続かない
- やる気が起きない
- 夜中によく目が覚める
- ほてり、発熱、頭痛などがある
- 集中力が続かない
- 筋力が低下した
- 性欲が低下した
男性更年期障害の治療法(エナルモンデポー+アボルブ)
男性更年期障害の治療法は様々ですが、そのうち「エナルモンデポー」を2週間に1回程度投与することで、男性ホルモンを補充するという治療方法があります。ただし、「エナルモンデポー」には脱毛などの副作用が発現する可能性があることから、投与をためらわれる方も少なくありません。そこで当クリニックでは、副作用の軽減をはかるために、「アボルブ」の併用を提案しております。
「アボルブ」とは、もともと前立腺肥大症の薬として開発されたものですが、含有成分であるデュタステリドが、脱毛の原因物質であるジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑制することから、男性型脱毛症(AGA)の治療薬としても使用されることがあります。この作用により、「エナルモンデポー」の副作用の軽減をはかることが可能です。そして「アボルブ」には、性欲低下などの副作用が発現する可能性がありますが、それは「エナルモンデポー」の作用により軽減をはかることが可能です。
こうして「エナルモンデポー」と「アボルブ」のそれぞれの作用により、それぞれの副作用を補い合うことで、男性更年期障害の諸症状の効果的な解消を目指します。
エナルモンデポー
主な作用
- 性欲の回復
- 勃起力の改善・向上
- 倦怠感の解消
- 認知症の改善・空間認識能力の向上
- 成人病に対する予防効果
- 骨量の維持
など
主な副作用
- 脱毛
- 前立腺がんの方には使用できない
- 女性の男性化
など
アボルブ
主な作用
- 脱毛の改善に効果が期待できる
- 前立腺を縮小させる
- 前立腺がんの予防効果が期待できる
など
主な副作用
- 性欲低下
- 勃起障害
など
「エナルモンデポー+アボルブ」の効果をより高めるために
「エナルモンデポー」と「アボルブ」による相補的治療の効果をより高めるために、当クリニックではこれに「プラセンタ」を追加することを提案しています。
「プラセンタ」とは、胎盤から採取されたエキスのことで、自律神経調整作用や精神安定作用などの効果が期待できるので、男性更年期障害にともなうイライラ、集中力低下、不眠などの諸症状を改善に導くことが可能です。また、アミノ酸、タンパク質、ビタミン、ミネラル、酵素などの栄養素が豊富に含まれていることから、美容やアンチエイジングとしての効果も期待できます。